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寄生木記念館 小説「寄生木」のあらすじ (1/2)

更新日: 2024年1月11日

小説「寄生木」あらすじ

徳冨健次郎著「寄生木」

なりたち

良平は思う。「墓木朽つべし、名滅せしむべからず。」
自分がこの世に生きた記録を後世に残さなければ死んでも死にきれない。
大木将軍のこと、生家のこと、軍隊のこと、夏子のことなど、書きたいことはいっばいあった。波乱に満ちた数奇な運命が紙数を増やした手帳四〇冊を、『寄生木』と題し、良平は当時最も人気の高かった小説家徳冨健次郎(蘆花)に託して小説化することを頼んだ。
良平の死後、健次郎は小説「寄生木」の草稿に着手した。できるだけ原文を尊重して筆を加えたが、会話においてはその一字一句を惜しみつつ、全体を三分の一に短縮した。
序文に「正当に云へば、寄生木の著者は自分では無い。真の著者は陸中の人で篠原良平と云ふ。」と明記して出版した。

「寄生木」ノートブック(縮小)「寄生木」 ノートブック
思胸にあつて言に出ず、良平は黙つて立った。
「なぜ来た。」
「………」
「理由がなかッたなら帰れ。直ぐ帰れ。」
「はァ。寄らば大樹の下と思ひやして…………」
「なにッ。今一度言つてみろッ! 声高く言へッ!」
「寄らば大樹の下と思ひやして。」
「うむ、判った。そこで此方がじやのう。えエーツ。
世話せんと言ふた時は、汝はどうするつもりだ?」
「はあ、其時は東北学院労働会に入りやして、牛乳を配ったりまた新聞を売ったりして勉強する心組で御座りやンした。」然し父の訓戒によって帰省の運命は已に迫つて居る、と良平は心に叫むだ。
「うむ、何時ぞや汝は二名の外国人と仙台市中を歩いたことはなかったか。どうじや」
「寄生木」 ノートブック 第一冊冒頭
登場人物 実名
篠原良平小笠原善平
篠原良助小笠原喜代助
大木将軍乃木希典
篠原夏子小笠原勝子
篠原中佐小笠原尚弼
高山友人高橋寿太郎

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