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魚市場の朝 (組写真)
髙橋 弘 (花巻市)
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【審査員選評】 このコンテストの審査を水越先生から引き継いだとき、それまでの入賞作品を拝見して、実は組写真の評価が難しいなと思いました。情報量から言えば圧倒的に組写真の方が単写真より多いのですが、それがかえって情報過多になり、本来写真の持つ想像力を阻害する可能性があるからです。 この作品は、まだ夜が明ける前、港の市場に焦点を絞り、慣れた手つきで働く人たちを生き生きと描いていて、好感が持てました。
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躍 動
小和田 貢司郎 (宮古市)
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【審査員選評】 作者のコメントによると“低気圧が通過した海岸での一コマ”だそうですが、とても力強い、白く大きな波が押し寄せて迫力満点です。比較する対象がないのですが、一体何メートルくらいの波なのだろうと想像してしまいます。砂浜に波によって描かれた不思議な模様も引き潮と混ざって白く泡のようになった帯を挟んで、波とのよい対比になっています。何気ない部分ですが、空の一条の雲を入れたのも正解でした。
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参拝への道なり
白間 正人 (宮古市)
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【審査員選評】 作者のコメントに“三分団の纏を担ぎ八幡宮の階段を登ってくる青年”とあったのでちょっと調べてみたら、毎年宮古で1月に行われている、どんと焼き・裸詣りの行列が宮古市消防団第三分団員が中心となって行われるとありました。それでこの男性を前に作品で見かけたことがあるんですね。作品は経路の最後、横山八幡宮にある106段の石段を登るシーンですが、それにしても髪型が特徴的で、目力も強く、まさに絵になる男です。 |