宮古市林業の概要
宮古市の総面積は、125,915haで、そのうち森林面積が115,376haあり、河川・海沿いのわずかな平地以外そのほとんどを森林が占めております。
しかし近年の林業は、木材価格の低迷による経営環境の悪化などにより、林家の意欲が減退してきている状態にあり、さらには林業従事者の高齢化、新規参入労働者の減少など深刻な問題に直面しております。その反面、森林の果たす公益的機能に対する市民の関心は高まってきており、特に環境保全について森林が果たす役割についての要求は年々増加しております。
このように、森林及び林業に対する環境が変化するなかで、当市の林業も転機を迎えております。森林資源は成熟期を迎えつつありますが、優良な地域材を生産するため一層の間伐・保育等の森林整備を進め、すぎ、あかまつの中径材の生産、優良大径材生産へ向けた長伐期施業の推進に努める必要があります。また、恵まれた自然を生かした育成天然林への取り組み、安定的な林業経営を推進するとともに森林の有する公益的機能の維持増進を図る育成複層林施業の実施など、地域資源の活用による多彩な林業の展開を図っていくことが今後の課題であります。
森林整備の基本方針
森林整備に当たっては、森林の有する諸機能を総合的かつ高度に発揮させるため、各機能の充実と機能間の調整を図り、育成単層林における保育、間伐の積極的な推進、多様性に富む育成複層林の整備、育成天然林の的確な保全・管理等適正な森林施業の実施により、健全な森林資源の維持増進を図ります。
森林の状況
出典：令和３年度版岩手県林業の指標（令和５年３月発行）
宮古市の民有林人工林資源構成表
資料：岩手県・令和４年度森林資源構成表
