日出島集落の東600メートル沖にぽっかり浮かんでいる形のいい島が日出島です。 島の周囲は1.8キロメートル、最高部は50メートルあります。近くの集落からはこの島から朝日が昇るように見えるため、日出島と呼ばれています。
上陸は禁止されており、西太平洋で唯一の「クロコシジロウミツバメ」の集団営巣地になっています。
その名のとおり黒くて腰が白い海のツバメで、環境省のレッドリストで絶滅危惧II類に分類される希少な鳥です。昭和10年(1935)12月に、日出島クロコシジロウミツバメ繁殖地として、国の天然記念物に指定されました。
平成25年9月24日に、三陸ジオパークに認定されました。
島の南北に尖った地形から、船に見立てられて別名軍艦島とも呼ばれています。明治2年、宮古湾内での新政府軍と旧幕府軍との海戦では、旧幕艦が敵と誤り島を砲撃したと伝えられています。
日出島の地層は約1億年前の白亜紀の頃のもので「宮古層」と呼ばれ、化石の宝庫として知られています。 明治32年に、ある学校の先生が、有孔虫類やサンゴ類、アンモナイトなど亜熱帯地方にしか見られない化石を数多く発見したことにより、クローズアップされました。 これらの化石のうち、日出島で初めて発見され、品種として記載されたものは60種類、学名に宮古の名を付けたものは14種類にも及び、地質学や古生物学の研究に貴重な資料を提供しています。 |
基本情報
指定・認定
昭和10年12月24日 国指定天然記念物
平成25年9月24日 日本ジオパーク(三陸ジオパーク)
場所
宮古市崎鍬ヶ崎
※島への上陸はできませんが、シーカヤックや釣り船等で洋上から見学することができます。