崎山貝塚 縄文時代の環境 (植物)

更新日:2024年12月23日

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縄文時代の環境をさぐる

縄文時代の植物について

縄文時代の崎山貝塚周辺はどんな様子だったのかをさぐるために、北貝塚で自然科学分析を行ってみました。
まず、発掘調査中の地層から炭のかけらを採集して、何の木なのか調べてみました。この結果、縄文前期から中期の地層よりクリ・タカノツメ・カバノキ属・エゴノキ属・クルミ科・広葉樹(種不明)が発見されました。これらの木のほとんどは現在崎山貝塚の周辺に見られる種類です。
ただし、これらの割合を調べるとクリが前期では約62%、中期では約82%と異常に多くなっています。

少し間をあけた小さい穴があいている地層から採取したカバノキ属の写真

カバノキ属

間隔をあけて大小ある穴があいている地層から採取したクリの写真

クリ

楕円形の穴と小さい穴が無数にあいているように見える地層から採取したタカノツメの写真

タカノツメ

小さい穴が無数にあいている地層から採取したエゴノキ属の写真

エゴノキ属

(左)縄文時代前期の植物の割合を示した円グラフ(右)縄文時代中期の植物の割合を示した円グラフ

前期・中期ともにクリが異常に多い。

イガが取れた栗とイガが半分取れ3つ見えている栗のイラスト

クリは明るい所を好む木で、自然林ではそれほど多くは生えていません。
こんなにクリの木が多いということから、縄文人たちはムラの周辺にクリを植えて育てていた可能性も考えられます。

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