木の博物館/分館11号 蜜源の森

更新日:2024年12月23日

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概要

カラマツが植えられた人工の林とその周辺にある天然の林のエリア図

ミツバチが好んで蜜を集める樹木や草花は「蜜源植物」といわれています。宮古市は広葉樹天然林の分布が広く、早池峰山麓や閉伊川流域に蜜源樹木が多数分布していました。近年、スギ・アカマツ等の針葉樹への林種転換によって天然林が次第に減少し、蜜源樹木も伐採されて少なくなってきました。

重要視される蜜源樹種は、トチノキ(Aesculuschinensis)をはじめとし、ハリギリ、シナノキ、オオバボダイジュ、各種カエデ類やクリ等ですが、この中でも特に蜜の評価の高いのはトチノキであり大切な木です。
このため宮古市では「平津戸養蜂トチノキ分収林組合(組合長:大峠長治、分収林面積:2.3ヘクタール、植裁本数:4,600本)」が先駆的にトチノキ林を育成しており、木の博物館ではこの植栽地と周辺天然林を「蜜源の森」として、森林管理署と「遊々の森協定」を結び、蜜源林の体験学習の場として設定しています。
蜜源を求めるミツバチの行動半径は5キロメートルを超え、そして樹齢百年以上の一本のトチノキからはひと春に24キログラムの蜜が収穫されるといわれています。

  • トチノキ(Aesculus Lurbinata
    トチノキは蜜源の王座を占める樹種です。深山の渓流沿いの肥沃地に生育し、5月中旬に開葉し、6月中旬に花が咲きます。
  • シナノキ(Tilia japonica
    シナノキは土壌の肥えた湿気の高い川沿いや斜面に生え、7月下旬から8月にかけて花が咲きます。
  • ハリギリ(センノキ)(Kalopanax pietus
    ハリギリはどこの山にも自生し、7月下旬から8月にかけて花が咲きます。
  • クリ(Castamea crenata
    クリは開花期が長く1ヶ月以上続く場合があります。
  • 各種カエデ類(Acer sp.
    イタヤカエデは4月から5月に花が咲きます。
左:トチノキを含む天然生蜜源林の取り扱い方を説明するイラスト右:緑色に茂る木々の写真

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