縄文時代の環境をさぐる
縄文時代の植物について
縄文時代の崎山貝塚周辺はどんな様子だったのかをさぐるために、北貝塚で自然科学分析を行ってみました。
まず、発掘調査中の地層から炭のかけらを採集して、何の木なのか調べてみました。この結果、縄文前期から中期の地層よりクリ・タカノツメ・カバノキ属・エゴノキ属・クルミ科・広葉樹(種不明)が発見されました。これらの木のほとんどは現在崎山貝塚の周辺に見られる種類です。
ただし、これらの割合を調べるとクリが前期では約62%、中期では約82%と異常に多くなっています。
前期・中期ともにクリが異常に多い。
| クリは明るい所を好む木で、自然林ではそれほど多くは生えていません。 こんなにクリの木が多いということから、縄文人たちはムラの周辺にクリを植えて育てていた可能性も考えられます。 |